鑑定練習について (その1)

Category: 鉱物結晶図鑑  

少し遅くなってしまいましたが,11/17(日)は鉱物同志会の例会で鑑定練習が有りました.
鉱物4種が出題されましたが,私が正解できたのは1種でした.
これについて,気になることを,つらつら書いてみます.

まず言い訳ですが,鑑定練習中にデジタル鉱物図鑑のバグを見つけてしまい,
そうなると鑑定どころではなかったです.色々調べた結果,バグの内容は,
「化学式の中に"++"があると,写真を含めた以後の鉱物情報を更新しない.」
でした.最近修正したコードに考え漏れが有りました.(判るまで30分要した)
ただし,これに該当する鉱物は,最近のIMAではこういう記述をしないので,
以下のマイナーな4種だけでした.
鉱物DBを直すべきですが,直す手間が大変なのでプログラムを直しました.
近々にWebUpします.

3,strontiopiemontite ,ストロンチウム紅簾石,CaSr(Al,Mn+++,Fe+++)3Si3O11O(OH)
7,mahlmoodite ,マールムッド石 ,Fe+++Zr(PO4)2・4H2O
9,paigeite ,ペイジ石(ページャイト、ページ石) ,(Fe++,Mg)2(Fe+++,Sn)BO5
9,pengzhizhongite , ,(Mg,Zn,Fe+++,Al)4(Sn,Fe+++)2Al10O22(OH)2

さて,ここからが本題です.
鑑定練習では,通常は非破壊が原則の肉眼鑑定を行います.
しかし,いにしえの達人たちは、原田準平著「鉱物概論」p.210
によれば,「光沢」「硬度」「条痕色」「比重」で絞り込んでいます。
この内の「硬度」「条痕色」「比重」の調査は,通常は鑑定練習で使えず,
概観だけで類推することになります.これでは,経験値が少ない人ほど不利です.
また,せっかく作成したデジタル鉱物図鑑の鉱物DBを活かせません.

加えて,最近の鑑定練習では,何故か結晶鉱物が出題されなくなって来ていまして,
(今回結晶していたのは私が正解した1種のみで,1種はツルツルに磨いてあった)
これは私だけなのでしょうが,マッシブな鉱物を見ると鑑定意欲が湧いてこないです.
(あっ,脱線してしまった・・・)

私の経験では,「硬度」と「比重」という数字で絞り込むとかなり限定できます.
また,外観色は複数色あっても,条痕色は通常1色で鉱物同定には有効です.
なので,「硬度」「条痕色」「比重」の破壊調査は,認めてほしいと考えています.
自分が採集した標本ならば当然破壊できるのですから,「光沢」「硬度」「条痕色」
「比重」「蛍光」はもちろん,塩酸や硝酸などの化学反応,結晶形態なども参考に
します.それらを,封印して鑑定するのは,ちょっとおかしいと思います.


そう言えば,益富地学会館認定の鉱物鑑定士も,非破壊の肉眼鑑定です.
この条件では,過去にどれくらいの鉱物標本を見ているかという経験値と
記憶力の勝負になってしまいます.明らかにベテラン有利です.

まあ,国家試験なども通常は試験会場にPCや携帯を持ち込めないので,所詮は
記憶力の勝負にならざるを得ません.
特に鉱物鑑定士は,初心者からの「これなんですか?」という声に応える能力を
試験しているので,破壊検査を封印せざるを得ないでしょうから理解はできます.
しかし,同好会レベルでの鑑定練習において,文明の利器を一切使用せずに眼力便りなのは,
その人の本当の実力を試しているのか疑問です.


デジタル鉱物図鑑は,初級者でもある程度の鉱物同定が出来るようにしたいと思って作り
ましたが,まだまだ改良の余地が有ります.今回の鑑定練習の失敗を教訓に久々に大規模
修正中です.

長くなったので,その内容は次回に記述します.




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