「福島第一原発メルトダウンまでの50年」を読んで(その5)

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前回は、事故対策が迷走していることを示しました。
では、どうしたら良かったのでしょうか?

まず、事故原因も含めてECCSのHPCIの問題点を以下に整理します。
①配管破断のリスクがある(配管形状が原因?)
②高温から低温への熱ショックで原子炉が痛む(HPCIの元々の設計問題)
 浜岡原発では、定期試験は1ヶ月毎に実施していたそうなので、
 これは結構寿命に影響すると思います。
③中性子で鉄はガラス化する(設計寿命を考えて分厚くしているはず)

素直に対策しようと思えば、以下あたりかなと思います。
①は迷走の根本原因ですが、ちゃんと対策すれば問題無いはずです。
 対策が完了するまでは、浜岡原発ではHPCIが2重系になっているので、
 片方ずつ定期試験して、その間にもう片方の配管の水素をクリーニングする事も
 出来たはずです。
②余熱を使って注入する水を温めるような改良をすれば良いと思います。
③設計寿命を順守すると同時に、X線等で劣化状態を見極めれば良いはず。
 
しかし、安全を軽視して装置延命(=運用経費を下げる)を考えると、
①②HPCIを削除、配管も削除
となりそうですね。というか実際そうなった。
そして福島第1においては、②を気にしてECCS起動するのを止めたのでしょう。

そもそも、当時の関係者がHPCIの機能をどこまで理解していたのか怪しいと思います。
かなり以前のシミュレーションでも、全電源喪失から2~4時間でメルトダウンすることが
分かっていたそうですが、それを知っていたのかどうかも怪しい。

普通の組織ならば、原子炉の冷却方法は、色々考えられるはずです。
HPCIに問題が多いなら、根本的に改善して、磨き上げれば良かったはずです。

それができなかったのは、関係する官僚・電力会社・原発メーカー・学者たち(原子力村)の
「本来は危険な原発」への慢心・不勉強が、真の原因ではないかと思うのです。
そういう環境下では良案など浮かばないし、浮かんで提案しても採用されないと思うのです。


次回は、現在の新規制が、ちゃんとした規制になっているかを確認して終わりにします。



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 2016_04_29

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