結晶シミュレーション・ソフトやデジタル鉱物図鑑の結晶図画面では、表示中の結晶図から
STLデータを作成できます。その際、STLデータでは1面が3角形(ポリゴン)に制限されるので、
1面が多角形の通常の結晶面を、複数の3角形に分割します。
その結果として、普通の結晶図の1面が良く判らなくなってしまいます。

また、3Dスキャナーで読み込んだSTLデータは、サンプルデータを見る限り、微小ポリゴンの集合に
なっていて、鉱物結晶をスキャンした場合に1つの結晶面が判らない恐れがあると思っています。

そこで、基準面(赤丸3か所で指定)との面角の大きさで、濃さを変えた色を塗ってみました。
以下はその結果で、全部STL形式のデータです。
1枚目が人手作成のフィギュア、2枚目がゴルフボールの3Dスキャンデータ
(本プログラムのターゲット)、3枚目が結晶プログラムで作成した水晶のデータです。
なお、1枚目のフィギュアの色がおかしいのは、複数の凸立体が複雑に重なっている為で、
鉱物の単結晶は1個の凸立体なのでこうはなりません。念のため。

3dscan062600.jpg
3dscan062601.jpg
3dscan062602.jpg


3枚目は3Dスキャンデータでは無いのですが、狙っていたのはこの様な図でした。
同じ結晶面上のポリゴンが、同じ色になっているのがお判りでしょうか?
3Dスキャナーで平面をスキャンした時にも、こうなってくれると良いのですが、
さて・・・・


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 2014_06_26


これまで、肝心の3Dスキャナーに関しての情報を、あまり載せていませんでした。
以下に、主だった機種の比較表が有りましたので参考まで。

http://3d-printer-studio.com/3dscaner-compare/

現在の3Dスキャナーは、スキャン対象物が10cm~数mが主流です。
3Dプリンターで出力する主流が、フィギュアや人物のミニチュアや中小型部品なので当然でしょう。

しかし、面測角に相応しい鉱物結晶は通常数mm~数cmなので、主流の3Dスキャナーでは駄目です。
特殊用途として、指輪などの数cmのジュエリー用途もあるので、こういうスキャナーに期待したい。
解像度と概略仕様だけを見ると、Artec Spider、HANDYSCAN 3D EXAscan、Rexcan CS+あたりが
有望なんですが、今の価格はとても高そう?
私が買える数万円の世界に落ちてくるのは、まだまだ先と思います。

ただ、測定精度が上がるとコピー商品の品質が上がってしまうので、
著作権を重視する多くの先進国にとっては困りものです。



 2014_06_22


再び、測角プログラムを改造しました。
いつもの事ですが、1つの問題をブレークスルーすると、結構断続的に改善が進みます。

前回は、大きなデータの場合にはデータを間引く処理を追加しましたが、精度が落ちそうな
気がしたので、ファイルを分割する処理も追加しました。
以下は、前回のゴルフボールのデータを4分割したのを、読み込んだ状態です。
ディンプルの状態が良く見えます。

3DSCAN062100.jpg

さらに、それを4倍に拡大した状態が、以下です。

3DSCAN062101.jpg

さらに、以下はタイヤのホイールキャップを、1/2間引いて表示した状態です。(別のスキャナのデータ)
試しに平らそうな場所(左)で測角してみましたが、約0.5度でした。

3DSCAN062102.jpg

まあまあの精度ですが、数mmの鉱物結晶表面で、結晶面を正確に捉えるには
まだまだ精度が足りないでしょうね。

ちなみに、図の2枚目と3枚目で、右側のボタンが色々変化しているのが判りますでしょうか?
色々と試行錯誤しながら、微修正を加えています。



 2014_06_22


久しぶりに「鉱物結晶図鑑」でググってみましたら、以下の講座を見つけました。

http://second-academy.com/lecture/WSD27665.html

早稲田大学エクステンションセンター主催の、「鉱物学入門 鉱物の性質と結晶形の魅力」で、
講師はなんと松原先生です。
6回の講義の中には野外観察会もあって、多少の山歩きがあるようです。(講義は有料です)

これについては何も伺っていませんでしたが、こういう講座は、これまでにも有ったはずですね。
今回、検索ヒットしたのは、参考図書に「鉱物結晶図鑑」が入っていた為です。
5回以降に「鉱物の形態と結晶形」と言うのが有るので、先日進呈した結晶模型も回覧
されそうな予感がします。

参加したい方は、申し込み締切日:2014-07-03 になっていますので、お早目に。



 2014_06_21


久々の、3Dスキャナー・ネタの登場です。
と言っても、3Dスキャナーを買ったのでは無くて、某社の3Dスキャナーで撮った
ゴルフボールのデータがWebに置いてあったので、私のプログラムで動くかどうかを
実験した結果の報告です。

結論から言えば、ポリゴン数が大きくて、最初は全く使い物にはなりませんでした。
また、色々やって行くうちに、この方法の限界も見えてきました。
主な問題は、以下の2点でした。

問題1: ポリゴンの描画が遅く、1万ポリゴン以上では使いものにならない。
問題2: プログラム内の配列数が、100万以上持てない。
      つまり、100万ポリゴン以上は処理できない。

今回のプログラムは、結晶シミュレーション・プログラムをベースに作成しています。
鉱物結晶では、通常は結晶面が100面以下なので、上の問題は3Dスキャナーの
データ特有の問題になります。
しかし、そんな事で諦めていてもしょうがないので、色々と対策してみました。


まず、ポリゴン描画の遅さについては、線1本ごとの描画割り込みを止めてみました。
すると、かなり(10倍以上)改善したので、線1000本ごとの描画割り込みに変えました。

次に、100万ポリゴンの限界については、ポリゴン数が大きい場合は、データを間引くようにしました。
最初は、これを人手で指定していましたが、面倒なので自動化しました。
この間引き処理は人手でも出来、これを使うと全体の描画が早くなります。

以下の図は、その様子を示したもので、最初は生のデータをそのまま読み込んだ状態です。
ポリゴン数が約35万と多いので、自動的に1/2に間引いています。

3DSCAN062000.jpg

1/2に間引いているのに、まだこんなにポリゴンが集中していて、真っ黒です。
そこで、1/16(取り敢えず、今の最大)に間引いてみます。

3DSCAN062001.jpg

ポリゴンが少し見えてきたので、描画を4倍にしてみたのが下図です。

3DSCAN062002.jpg

赤3点、青3点を適当に選んで、面角を計算してみましたが、問題なく計算できています。
ここまでの時間は数分なので、やっと実用的になってきました。
あとは安くて高精度な3Dスキャナーだけど・・・・、もう数年掛かりそうです。

 2014_06_20


探していた結晶が出てきましたので、実体顕微鏡で観察しました。

結論から言うと、昨日の推論通り、スピネル式双晶が共通の(011)面で繋がっていました。
しかし、なぜ星形に見えたかと言うとですね・・・・、やはり1ひねり有りました。
下の写真の赤丸部分(小さな凹部)をよく見てください。

閃亜鉛鉱 矢⑤沢a

少し不完全ですが、ここもスピネル式双晶になっていました。
つまり、3つの8面体結晶(一番右は不完全)が有り、真ん中の結晶を共通にして
2つのスピネル式双晶が連晶している様です。
そして、3つの結晶が共通の(011)面で繋がっている様です。

ちなみに、この結晶は長野県産で、ずっと手元にあったのですが、やっと謎解きが
少し進展した感じです。
推論を確定させる為に、いつか3Dスキャナーを入手したら、面角を測ってみようと思います。



 2014_06_13


前回の内容を読み直して、一番有りそうなケースが欠けている事に気付きましたので、
今日はそれについて記述します。
ただ、これも確証が無いので、新たな推論として読んでください。

まず、一番有りそうなケースとしては、閃亜鉛鉱のスピネル式双晶が有ります。
閃亜鉛鉱の結晶をいくつか観察した際に、ダイアモンド式は見掛けませんでしたが、
スピネル式は沢山見つけましたので、良く探せば普通に存在していると思います。
ただし、o面{111}だけでは、2つの結晶が1つの結晶面で繋がりません。
そこで、2つの結晶が1つの結晶面で繋がる、新たな面が無いかを考えました。

閃亜鉛鉱の8面体で、o面{111}以外に一番有りそうな面は、劈開面{011}ではないかと思い、
とりあえず、この面を1つだけ正面に配置して結晶図を描いてみました。(以下)

Spinel_twin0.jpg


なんと、双晶上の{011}面は、1つの平面で繋がりました。
なお、等軸晶系の{011}は{110}と同じなので、結晶図では面名称を110としています。
ちなみに、{110}は8面体の稜線上に現れる12の面で、これは斜方12面体の面です。
110面を、さらに大きくしたのが下の結晶図です。

Spinel_twin1.jpg


そして、これを少し上から見た図が下の結晶図ですが、1つの面で繋がっているのが判りますか?

Spinel_twin2.jpg


念のために、面角計算機能で双晶同志の面角を計算してみました。
(双晶の場合は、2つの結晶間の面角を計算します。)
図の一番下の(011)と(011)が平行であることが判ります。

Spinel_twin0_面角


さて、この推論では、繋がった平面は菱形2個になるはずですが、
昨日の写真は6芒星の様にも見えますので、さらに1ひねり必要なのかも知れません。

なお、何らかの衝撃で結晶が劈開面で欠け、そこから再成長した場合など、
結構このケースが有るかも知れないなあと思っています。


 2014_06_12


先日の新宿ミネラルフェアでは、薄緑色の(鉄分の少ない)閃亜鉛鉱も購入しましたが、
それをキッカケに、以下の写真を思い出しました。

閃亜鉛鉱 矢⑤沢

この写真は、鉱物結晶図鑑の閃亜鉛鉱の頁に載せる予定でしたが、2つの結晶が
(まるで日本式双晶の様に)1つの結晶面で繋がっているメカニズムが判らず不採用になりました。

凹面が見える事から、最初は双晶の様に思えました。
閃亜鉛鉱の双晶と言えば、以下に示すように、スピネル式(8面体の接触双晶)と
ダイアモンド式(4面体の貫入双晶)があります。

スピネル式0

しかし、どちらにも写真の様な結晶面はありません。
Dana6、Dana7にも、写真の様な結晶図は有りませんでした。

それ以来、ずっと不明なままでしたが、先日ある事に気付きました。
以下は、ダイアモンド式(4面体の貫入双晶)を尖がっている方向から見た結晶図ですが、
白色の結晶が反対を向いていたらどうなるでしょうか?

閃亜鉛0a

答えは以下です。
双晶特有の対称性は無いのですが、2つの結晶が1つの面で繋がりました。
残念ながら双晶ではありませんが、片方の結晶が単純に60度回転して貫入
している状態です。写真の結晶面とも良く似ています。

閃亜鉛1

さらに、もう1つの可能性について考えてみました。
上の結晶を反対から見ると左下図の様になります。
そこに、成長途中の面を置いてみると(右下図)、これも写真と同じような面になります。

閃亜鉛1a 閃亜鉛2

これらの推定が合っているか、どちらの可能性が高いか実物で調べようと思っていますが、
肝心の結晶を大事に仕舞いこんだため、出来ないでいます。



 2014_06_11


今年は、10数年ぶりに金曜日から参戦しました。
とは言え、軍資金は乏しく、鉱物ショップの方や遠方の方との遭遇がメインでした。

しかし、3日目の日曜日になると、やっぱり結晶鉱物の購入衝動が湧いてきます。
で・・・、数点買ってしまいました。
以下は、その1つの方解石(双晶)です。

DSC00128のコピー

実は、このタイプの結晶は、「鉱物結晶図鑑」の181頁に載せていますので、頭の中では理解している
つもりでした。しかし、それは善財さんの所有物で、私は実物を手にとって見ていません。
今回、実物を手に取って見てみると、写真中央の凹面の双晶面で理論通り左右対称になっています。
当然と言えば当然なのですが、細かく言うと、小さな凹面は小さな凹面同志で左右対称、
大きな凹面は大きな凹面同志で左右対称なわけで、双晶面を中心に、ちゃんと鏡面対称なわけです。

結晶プログラムでは、小さな凹面や大きな凹面を作らないので、こういう対称面を見せられると
少し感動してしまいました。

買った後、この結晶がどのように成長したのかを想像してみました。
たぶん、水晶の双晶と同様に、双晶面のところから左右同時に成長して行ったものと思いますが、
そうやって結晶を見ると、見え方が少し違ってきます。

ちなみに、水晶では双晶面だけを残して板状の種結晶に加工し、人工的に結晶成長させると、
とても立派な日本式双晶が出来ます。
なので、方解石でも同じはずなんだけど、人工方解石なんて誰も作らないだろうから証明は
できそうにない。



 2014_06_10


先ほど、公開しました。

今回は、写真ファイルも入れ替えになりますので、差分ファイルはありません。
Ver Upの方は、申し訳ありませんが、全部を再インストールして下さい。

写真は、やっと3735枚になりましたが、まだまだ少ないです。



 2014_06_06


数週間前になるのですが、以下のURLに、うらやましい映像が掲載されていました。
http://naglly.com/archives/2014/05/perfect-salt-cubes-formed-in-the-dead-sea.php

場所は、あの死海のほとりらしいのですが、こんなに簡単に結晶ができるのは意外でした。
動画の方を見ると、綺麗な立方体は全体の一部の様ですが、でも結構拾えてました。

以前、大きな塩の人工結晶は見たことが有るのですが、残念ながら、それは鉱物の定義である
「自然界の産物」から外れます。
しかし、上の写真の結晶は「自然界の産物」なので、立派な鉱物です。
ひょっとして、貫入双晶も有るかも知れないので、是非行ってみたいのですが、
採取した結晶の保存はどうしたら良いのだろうか。
湿気が多い日本では、溶けてしまいそうです。



 2014_06_03



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