10/5のブログで,『「地学研究」に武様と連名で投稿する予定ですが,
さて・・・受理されるでしょうか?』と書きましたが,本日,益富さんから
掲載に向けて校正を開始したい旨の連絡が有りました.

順調にいけば,来年早々の号に載るそうですが,色々と投稿規則に
反しているらしく,順調にいくかどうかは不明です.
ただ,内容では無く,体裁関連の様なので,時間次第で終わりそうです.

この論文(と言うより紹介か解説に近い)は,図が多いので現段階で
15頁もあります.
なので,読み応えは保証します.


掲載の号が確定したら,このブログで紹介しますので,ご期待ください.


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 2013_10_29


今日は,結晶プログラムについてです.

実は,現在,ホームページで公開している結晶プログラム (Ver 4.02)は,
相当前に公開したもので,最新のPCハードでは動作しません.
しかし,これについて過去に質問された方はおられないので,
使っている方は,ほぼゼロではないかと推定しています.

結晶図を自ら描こうとは普通の人は思わないでしょうし・・・
最新版の公開は必要ないかなあと考えておりました.

結晶プログラムの原型は,2007年に亡くなられた岩崎先生用に作ったものです.
岩崎先生には,使い方を直接お教えしましたし,その後に私が追加した機能は,
測角支援や鉱物DB検索などで,先生は使われないので,ヘルプが思い切り手抜きに
なっています.

最新版を公開するには,ヘルプ以外にも色々と修正しないとまずいと思っていまして,
かなりの気合が必要です.皆さん,公開のご要望は有りますでしょうか?

5拍手くらいで,公開準備に入ろうかなと思っています.


10/29追記:5拍手を超えましたので公開準備に入ります.



 2013_10_26


本日,出版社から「在庫数が少なくなったので増刷する」との連絡が有りました.
とはいえ,初版は「自費出版」に近い部数なので,やっと普通の本並になってきた
という感じです.

当初は,値段が高いし後半の内容が難しいので,初版部数すら売れずに出版社の方に
迷惑をかけるのではないかと非常に心配でした.(筆者は無名の新人ですし)

その為,色々な方々に書評をお願いしましたし,このブログも立ち上げました.
何とか不良在庫にはならなかった様で,当初の目標は達成できました.
無名の新人でも,内容次第で,そこそこ売れる本は出せる事が示せたのでは
ないかと思います.後に続く方の,踏み台になればと思っています.



 2013_10_24


たまーに,本の名前でGoo検索しているのですが,今日,以下のブログで書評を見つけました.

http://sanasen.jugem.jp/?cid=5

私の本は,それなりに評価されていますが,他の書評を見ると結構ガチな内容でした.
「菫青石の国産結晶は反則だ」ですが,もっと凄いのを知っているので,
そんなに頑張ったつもりは無いんですが・・・

上記のURLは「鉱物」で絞っていますが,鉱物以外の本についても書かれていますので,
本好きの方の様です.
結構,ニュートラルな御意見が多いので,読んでいても不快にはなりません.
ご一読ください.



 2013_10_20


今日は,産地と産状についてです.
下の写真は,丹沢の玄倉の写真です.
一応,地元なので3回行きましたが,何度行っても行きつくのは大変でした.

玄倉

鉱物採集は,小旅行であり,ある意味,(記念品)として鉱物があると思います.
私が現地で採集した鉱物は,本当にしょぼいのですが,それを見るたびに
上の写真の様な産地の情景とその産状が浮かんで来ます.
この産地の場合は,そこに行く工程が半端ではないので,途中の情景も浮かんで来ます.
同行した人たちの顔(何故か笑顔)なども浮かんできて,とても懐かしい思い出です.

これは,鉱物採集が無ければ,山登りの感覚に近いのかも知れませんが,
大きな違いは産状について多少なりとも考える事ではないでしょうか.
同じ鉱物でも,産地によって産状が異なることが多いのは,ご存知でしょうが,
同じ産地でも,場所によって産状が異なる場合がありますよね.
玄倉でも,燐灰石については,そんな感じがしました.

そして,産状が異なると結晶形態にも影響する場合があるので,面白いと思います.
鉱物採集に飽きたら,採集技術の向上が見込めないと思ったら,産地と産状を記録する
というのも,面白いのではないでしょうか?



 2013_10_19


今日はロボットについてです.
実は,思うところが有り2009~2010年は,鉱物よりもロボットに殆どの時間を費やしていました.
とあるWebの記事を参考に作ったロボット1号機は,2012年(結局3年掛かり)に完成し,
その動画が以下にあります.

http://www.youtube.com/watch?v=M8LQB6wQyiE&feature=youtu.be

これは,2輪倒立振子というもので,ラグランジュ方程式から求めた運動方程式から,
ふり子の傾きに応じて2輪を回転させてバランスを取ります.古典的なロボット制御の
代表格ですが,色々と難しい部分が有ります.

例えば,1号機はコントローラが非力な為にC++で直接的に制御しているので,きびきび動きますが,
プログラムが複雑で理解に苦労しました.また,ジャイロセンサのコンデンサをショートしていて,
本来の使い方ではないので,しばらくすると温度上昇によりDC成分が変動して暴走します.
これを防ぐための複雑なソースコードが入っていますが,どう見てもおかしい感じがしていて,
未だに判りません.

もっと簡単に作れないかと思って,Arduinoというミニ基板とミニOS上に簡単なアプリと
超簡単なハードで作った2号機の動画が以下にあります.(2ヶ月で制作)

http://www.youtube.com/watch?v=xjzhl6Z4RiA&feature=youtu.be

しかし,2号機もセンサのドリフトとの戦いが続き,1号機よりも不安定でした.
2号機は現時点でも未完成で,新型のArduino/dueという基板でやり直そうと思っていましたが,
本の出版に1年掛かったので放ってありました.

<<ここからが本題です>>
しかし,今は,ある心配事が募っていて,ロボットから距離を置こうかと思っています.
その心配事とは,人型ロボットが進化した時代には,何が起きるのだろうかという事です.
人型ロボットは機構が緻密で複雑で,初期型は間違いなく高価な機械です.
したがって,まず戦争とか警察に使われ,次に人間には不向きな作業用に導入されるはずです.
しかし,暫くすると金持ちが所有するはずで,そうなると持てる人と持てない人の差が
ますます拡大します.

一番気になっているのは,人型ロボットは明らかに人間を代替する目的で作られている点です.
期待されている介護ロボットは人ができる仕事を奪うし,私はロボットより人に介護して
欲しいです.召使ロボットも同様です.

纏めると,せっかく開発したロボット技術が,適当に応用されて殺人兵器や金持ちの所有欲を
満たすだけの道具になってしまうとしたら,そのエンジニア(間違いなく私ではないですが)が,
まともな感性を持っていたらショックでしょうね.
一番危惧するのは,工場での作業を人間から奪ってしまう事です.
個人的な考えですが,会社は雇用に対してどれくらいの機会を提供しているか数字で示すべき
だと思います.でないと,全員ロボットの会社ばっかりが儲かるようになり,貧富の差が拡大
するだけでしょう.

つまり,技術でできる事は何をやっても良いわけでなく,クローン人間の問題と同様に,
ロボット技術についても,やって良い・悪いの境界が必要になると思っています.
例えば,上空の無人攻撃機が完全自動化される日は,それ程遠くないと思いますし,
Amazonの在庫本の補充や荷造りが完全自動化される日も,それ程遠くないと思います.
ただし,それらは人型ではないので,それなりに人間が介入するポイントが残せそうです.

一方,人型ロボットの場合は容赦なく人間を置き換えていく訳で,自分がその置き換えられる
人間であったらと思うと,空しい気持ちになります.考え過ぎなのは判っているのですが,
人型ロボットに「大義」が有るとは思えないのです.


 2013_10_15


昨日は,久しぶりに秩父に行ってきました.
どこに行ったかは,ちょっと言えませんが,行ってびっくり.

10月の秩父と言えば,もう紅葉のはずなんですが,全然色付いてません.
緑一色でした.最近の異常気象の影響でしょうか?一昨日まで暑かったし.

秩父は数年ぶりでしたので,途中の道や建物の変化に「じぇ」くらいの
驚きもあり,例えば雁坂トンネルのそばの蕎麦屋さん(ダジャレではない)が
大きな店になっていて繁盛していました.ここを,めし時に通ることは無い
だろうから一生入りそうにないけれど,良いお店に見えました.
(そう言えば,今年5月東北に行ったときに食べたそばは美味しかった.)

その昔は,トヨタのエスティマなんて大きな車で何回も来ていたのに,
最後の方の林道が,自分の記憶よりも細く感じました.
最近は本とコンピュータばかりで,採集は地元がおおかったので,
ちょっとまずいなあと感じた次第です.


 2013_10_14


前回は,「結晶学のはなし」のボツになったネタについてでした.
今回は,ボツになりそうだったネタについてです.
それは「ブラベー格子」で,かろうじて付録に留まりましたが,
もし頁数の制限が有ったら間違いなくボツでした.

実は「対称操作マトリクス」や「ブラベー格子」は,出版の話が来る前から
個人的に整理したかった事であり,当初は本の後半のメインの構成要素にしたい
と考えて,時間を掛けて纏めました.
しかし,「対称操作マトリクス」はコンピュータ内部の話なので本向きでは無く,
「ブラベー格子」は結晶内部構造へのステップであって,結晶形態には直結しません.

つまり,結晶をテーマにした一般向けの鉱物本の内容には適さなかったと思って
いるのですが,それは,私含め善財さん原田さんも色々な鉱物本を購入してきた
鉱物マニアとしての感覚で内容を見ていたからです.

そもそも,本を売ることだけを考えたら,つまり販売実績にシビアな出版社なら,
たぶん,図鑑部だけにして頁数を少なくして本の値段を下げると思います.
しかし,それをやったら,ちょっとだけ変わった鉱物図鑑にしかならないし,
結晶学の歴史的な重みや,面白さや奥深さが伝わりません.

幸い大学系の出版社であるし,松原先生監修なので,多少難しい内容が有っても,
むしろ有った方が良いと考えて,本の後半を構成したのでした.
(とはいえ,内容は吟味したつもりです.)
これに関しましては,自由にやらせて頂いた出版社(ご担当様)と松原先生に感謝です.



 2013_10_12


今日は,対称操作マトリクスについてです.
対称操作マトリクスというのは,元になる基準面を目的の対称面に座標変換する,
すなわち対称操作を定義付けるマトリクスです.

結晶学のはなしでは,昨年の8月時点では,32晶族の説明の中心は
この対称操作マトリクスでしたが,善財さんから「さっぱりわからない」との
コメントが有り,ステレオ投影図に置き換えました.
(ステレオ投影図も,最初は「わからない」とのコメントでしたが,
投影図の作成過程を追加することで何とかクリアしました.)

なので,ここでは,どんだけ難しいかを・・・失礼,どんなお話かを
概略程度に説明します.以下,説明を開始します.

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まず,対称心については以下になります.

|x´| |-1  0  0||x| |-x|
|y´|=| 0 -1  0||y|=|-y|
|z´| | 0  0 -1||z| |-z|

この座標変換は、結晶面上の任意の点について成立するので、
ミラー指数も同様にこのマトリクスで変換できます.

つぎに,対称面については,z面の場合は簡単で,以下のごとくです.

|x´| |1 0  0||x| | x|
|y´|=|0 1  0||y|=| y|
|z´| |0 0 -1||z| |-z|

同様に,y面,x面の場合は以下となります.(ここまでは超簡単)

|1  0 0|  |-1 0 0|
|0 -1 0|  | 0 1 0|
|0  0 1|  | 0 0 1|

対称面が斜め(対角線)の場合は計算過程が難しいので省略しますが,

|0 1 0|  | 0 -1 0|  |1 0 0|  |1  0  0|
|1 0 0|  |-1  0 0|  |0 0 1|  |0  0 -1|
|0 0 1|  | 0  0 1|  |0 1 0|  |0 -1  0|

などとなります.

最後に,対称軸ですが,以下の任意の単位ベクトル(Nx,Ny,Nz)まわりにΘ回転する
座標変換式を用います.

|x´| |NxNx(1-CosΘ) +CosΘ  NxNy(1-CosΘ) -NzSinΘ NzNx(1-CosΘ) +NySinΘ||x|
|y´|=|NxNy(1-CosΘ) +NzSinΘ NyNy(1-CosΘ) +CosΘ  NyNz(1-CosΘ) -NxSinΘ||y|
|z´| |NzNx(1-CosΘ) –NySinΘ NyNz(1-CosΘ) +NxSinΘ NzNz(1-CosΘ) +CosΘ ||z|

例えば,2回回転軸の場合は,対称操作マトリクスだけ抜き出して記述すると

(1/2)(1-Cos180) +Cos180  0・(1-Cos180) -(1/√2)Sin180 (1/2)(1-Cos180) +0・Sin180
0・(1-Cos180) +(1/2)Sin180 0・(1-Cos180) +Cos180    0・(1-Cos180) -(1/√2)Sin180
(1/2)(1-Cos180) –0・Sin180 0・(1-Cos180) +(1/√2)Sin180 (1/2)(1-Cos180) +Cos180

  (1/2)(2)-1 0・2-0  (1/2)(2)+0    0  0  1
= 0・2+0   0・2-1  0・2 -0  =  0 -1 0
  (1/2)(2)–0 0・2+0  (1/2)(2)-1    1  0  0

となります.こんな感じで,全部で48+16=64個のマトリクスが求まります.
以下にその1/4を示します.
対称操作マトリクス

面白いことに,すべてのマトリクスの要素が,0,1,-1になっています.
結晶成長シミュレーション・ソフトでは,これを使って任意の1つのミラー指数から,
対称面のミラー指数を生成しているのですが,以下の文献を参考にして組み込みました.

黒河清, 中牟田義博, 青木義和:対称性を考慮した結晶形態図の描画, 九大理研報( 地質) ,16
巻2 号 87-97,1990.

なお,この文献には,付録のプログラム中に直接的に対称操作マトリクスが埋め込まれていました.
しかし,このマトリクスをどう求めたのか書いてなかったので,論文の参考文献から辿り着いた
以下の文献のP815-816(付録)に表になったマトリクスを発見しました.

International Tables for Crystallography Vol.A ,2002.

なお,この文献は高価で,国立国会図書館に行って調べましたが,
これにもマトリクスの求め方が書いてありませんでした.

結局,1ヶ月以上かけて,自力で64個のマトリクスを導いたのですが・・・
前述の様に・・・ボツ・・・でした.

まあ,数式と表だらけになってしまって,鉱物の本には見えなくなってしまうので,
致し方ありません.


 2013_10_09


8/17のブログで,「結晶図を手書きで描く方法について整理しています。」
と書きましたが,そろそろ論文が完成します.
実は,手書きで描く方法については早くにできたのですが,投影法と結晶軸,
そしてParker氏の方法について,武様から頂いた情報・資料の理解に手間取りました.

武様から教えて頂いた文献が多いのですが,公開されている論文については,
以下にリンクしておきます.(発表年順)

Margaret Reeks:Hints for Crystal Drawing(1908)

佐藤伝蔵:大鉱物学 上巻, 204-206(1914)

片山信夫:パーカー氏結晶作図法(1933)

Ian O.Angell他:Projections of Cubic Crystals(1984)

高田雅介: 結晶図作図法の概観と結晶図の描き方(1991)


最初の2つの文献をもとに,手書きの結晶図を描いてみましたが,
これにはあまり時間が掛からず,おもしろい体験でした.

しかし,そこから先は勉強(苦行?)の連続で,奥が深かった.
4つ目の論文は,斜視投影法(Clinographic)とその他の投影法との違いが良く判ります.
残りの片山氏と高田氏の論文は,Parker氏の方法を元にしていますが,
武様から頂いたParker氏の論文と見比べると,若干違うことも判りました.

3か月近くかかって作成したこの論文は,「地学研究」に武様と連名で投稿する予定ですが,
さて・・・受理されるでしょうか?


 2013_10_05



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